「型枠大工」

「型枠大工」とは、型枠用合板などの専用木材を使い型枠を作成し、ハンマーと釘を使って組み立てていく特殊な大エ職人のことです。 

平面である躯体図から立体的な出来型をイメ一ジして型枠を計画します。 コンクリ一トの圧力に負けない強固な型枠の納め方には正解がないためその職人それぞれのセンスやこだわりを発揮することができます。 
 
 コンクリ一トの躯体図には躯体形状に関する情報があるだけで、型枠の納まりというものは載っていません。
そのため型枠大エは躯体図通りの建物が出来上がるように自身の知識、経験を基にして自分なりの型枠を設計、製作し、現場で組立を行います。 

現場において、ねじれ・ゆがみのない確かな躯体を作るために堅固な型枠を組んでいきます。 重いものだと１５ｋｇほどある型枠資材を使うため、パワ一のある力強い大工ばかりが必要とされるのではと思われますが、「打放仕上げ」という仕上げがコンクリ一ト表しの現場ではミリ単位の精度で施工するため力強さよりも丁寧さや慎重に施工していく技術を持った大工が求められます。 

また、型枠大エの仕事は施工する建物によって扱う型枠のスケ一ルも大きく異なります。 

大きく３つに分類でき、RC造のビルや学校の現場では大きな柱・梁・壁の型枠を組んでいき、S造の工場や倉庫の現場においては膝・腰くらいの高さの壁の型枠を組んでいく事が多いです。 

そしてRC造のマンションなど集合住宅では同じ階高・同じ間取りが最上階まで上がっていくため１度作った柱・梁・壁・床すべての型枠を1フロアずつ繰り返して使い最上階まで転用していくといった工事となります。 

このように、型枠工事・型枠大エとひとくくりにいえど、いろいろなタイプの型枠があり、現場があるため自分にあった型枠大エの道を選ぶことができます。 

そのため各々の体格・性格・特性そして日々伸びていく自身の技能にあった現場で活躍できる職種だと思います。